2015年11月23日月曜日

【秩父鉄道2014年春】ポジフィルムで振り返る2014年3月21日「さよなら1003F貸切り&撮影会ツアー」


■前年の「さよなら1003F貸切り&撮影会ツアー」はポジでも撮っていた
秩父路より1000系電車(元国鉄→JR東日本101系電車)が姿を消して、はや1年半を過ぎた。最後に残った1003編成「オレンジバーミリオンII」がさよなら運転を行ったのは2014年3月末のこと。よく晴れた3連休の日だった。


■Nikon F2 Photomic Aを持っていった
私はそのうち初日の21日に参加をした。その際のもようはすでに記事にもしてある。じつはそのときには、常用していたNikon D7000とともに、Nikon F2 Photomic Aを持っていった。デジタルカメラとフィルムカメラでそっくり同じ写真を撮っていたというわけだ。

ここ数年はすっかりフィルムカメラから縁遠くなっていたが、Nikon F2と単焦点マニュアルニッコールレンズを使い、ポジフィルム(カラースライド、リバーサルフィルム)で撮りたいなあという気持ちはいまでも少しはある。「昭和のカメラで昭和の電車を撮る」のもなにやらロマンがある……ような気がするところが、私のヲタたるゆえんというわけだ。

■時代考証はまあそのあれです
もっとも、製造開始が昭和32年の国鉄101系電車を撮るならば、時代考証を考えるならNikon FかNikon SPを使うべきではないか、という気がしなくはない。「レンズも非AIでシングルコートのNIKKOR-AUTOにすべし」などと言い出すときりがないので、レンズはAI-Sニッコールだ。非AIのニッコールレンズは2本しか所有していないからね。ボディもNikon F2 Photomic Aは昭和50年代のカメラだ。というわけで、気分の問題だ。いいのいいの。F2を使いたかったのだ。




■高彩度フィルムで形式写真っぽく撮ってはいけません
あの日は3月末とは思えないほどの好天に恵まれた。列車写真を撮るにはいいけれど、撮影会には天候がよすぎたほど。夏の光のように日差しが強かった。そんな日の正午の撮影にフジクロームベルビア100(高彩度のほう)を選んでいるのだから、シャドウ部はばっちりつぶれているのはやむを得ない。

記録写真にはむかしはフィルムなら彩度の高くないものを選んだし、モノクロであれば現像時にコントラストを落としてシャドウを覆い焼きしたものだ。そうではないと床下が影で真っ黒になるからね。なお、スキャン後に空は焼きこんで落としているので、ポジ原板では空はもう少し明るい。

こうしてハイコントラストなポジからのスキャン画像を見ると、このトーンはいかにも古いフィルム写真というように思えるから不思議だ。どうせならやはり、F2やFにモノクロフィルムを入れて持ち歩こうかな。

【撮影データ】
Nikon F2 Photomic A/AI Nikkor 20mm f/2.8S, AI Nikkor 35mm f/1.4S, AI Nikkor 85mm F1.4S/Fujichrome Velvia 100

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