2012年10月5日金曜日

【秩父鉄道1000系撮影記事】センガタン、夜を照らせ! Nikon D4の高感度性能におどろく

山の麓の駅で眠る1010編成と、入れかえ作業中の1003編成

■1000系電車の動向を知りたくて
先日の横瀬行きのあとの秩父鉄道訪問の目的は、じつは1000系電車1007編成「秩鉄リバイバルカラー」(通称チョコバナナ)の動向を知りたかったからだった。ただ、その日は台風接近を考えて広瀬川原や熊谷に寄らずに寄居で乗り換えてしまったので、チョコバナナには会えなかった。

いや、検査期限は10月だから実質的に運用離脱というか、予備車的な扱いなのではないかな、とは思っている。日曜日に撮影された写真を他ブログで拝見して、そのあと水曜日に熊谷を通っても1007編成は熊谷駅で同じ場所に寝ていたところを見ると、どうもそんな気がする。確実な情報ではありません。その後動いていたらラッキーだ。

そこでまた午後から秩父鉄道沿線にでかけた。借りているNikon D4を使ってあれこれ撮ってみたくなったからだ。
 
1007編成チョコバナナ以外の1001編成スカイブルー、1003編成オレンジバーミリオンII、1010編成秩鉄オリジナルカラーはふだんのように運用入りしていた。この日も熊谷で留置中の1007編成を含めて4本すべてに遭遇した。

■せっかくだから夜の撮影をしてみたい
いつもいつも同じ写真ばかり撮ってしまう。そこで、借りているカメラの高感度画質がいいので、夜間撮影を積極的に試みてみた。子どものころに見た『レイルマガジン』のグラビアページや、『鉄道ファン』写真コンテストの入選作品で夜に撮影された写真を見るたびに、どうやったら撮れるのか、どういうカメラがあれば撮れるのかと思っていた。

いま思えば、三脚や高感度フィルムがあれば夜の「撮影自体」は難しくはない。もっとも、いい絵にするには、いまでも思い悩むほどのセンスが求められることは、いまあらためて思い知りつつある。自分の絵心がなあ。



■AI Nikkor 85mm F1.4Sがこんなによく写るとは
あれこれ考えながら日没後の武甲山の麓の駅に行った。留置中の編成がいるはずとにらんだからだ。案の定、秩鉄オリジナルカラーの1010編成が入庫中で留置されていた。そこで、Nikon D4にAI Nikkor 85mm F1.4Sを装着してカメラを向けてレリーズして、再生してみて飛び上がった。

この85mmレンズは大昔から持っていたけれど、きちんとピント合わせをしてぶらさないで撮るとこんなによく写るとは思っていなかった。予想以上の写りのよさにほんとうにおどろかされた。1010編成はうまいぐあいに拡散光に照らされていたからという理由もあるかもしれない。もしかして、いままではじつはきちんとピント合わせができていなかったのではないか。

■夜の撮影には新しいカメラとレンズにはかなわない
もっとも、ヘッドライトの光を真正面から受けるとフレアだらけにはなる。それは仕方がない。それでも、ISO 3,200が平気で使える画質というのはやはり驚いてしまう。レンズをF2.8まで少し絞ることができるのもいい。F1.4ではパープルフリンジが出るからね。夜の撮影に関しては新しいカメラボディとレンズはいいよな。


乗客は自分を入れて3人程度。でも定時に出発する

頻繁に通っていた夏から一か月くらいのあいだで、日没が早くなり秋のやってくる足音がどんどんはっきりしてきた。山の麓の駅で電車を待っているのも少し寒いくらいだ。でも、虫の声ばかり聞こえる夜のあの雰囲気を思い出すたびに、また出かけたくなってしまう。

【追記】2023年6月に再現像と再レタッチを行って画像を差し替えました。

【撮影データ】
Nikon D4/AI Nikkor 35mm F1.4S, AI Nikkor 85mm F1.4S/RAW/Adobe Photoshop